英検準1級の二次試験の合格率は2012年度より公表されなくなりましたが、それまでは80%以上でした。5人に4人が合格する試験は、比較的やさしめであると言えます。
しかし、油断は禁物です。合格率が高いからといって、面接試験自体の難易度が低いわけではありません。不合格になる方が一定数いる以上、しっかりとした対策を立てて「面接」に臨みましょう。
今回は、英検準1級の二次試験「面接」のコツをご紹介します。
面接の流れ
英検準1級の二次試験である面接の流れは以下の通りです。
1.入室
2.フリートーク
3.問題カードを受け取る(ナレーションの考慮時間)
4.ナレーション
5.質疑応答
6.退室
入室から退室までの時間は約8分です。
フリートークでは、名前や受験する級の確認を含めた簡単な質問をされます。ここでのやり取りは、評価項目である「Attitude」の採点に含まれる可能性が高いため、愛想良く、積極的に試験官とコミュニケーションを取ろうとする姿勢を見せましょう。
次に、4コマのイラストが書かれた問題カードを渡され、ナレーションの準備をする時間が与えられます。時間は1分間です。メモは取れません。
ナレーションは2分間です。仮に2分経った時点でまだ途中であった場合も、その場で終了させられます。
質疑応答では、4つの質問をされます。最初の質問は、問題カードのイラストに関する質問のため、問題カードを見ても構いません。しかし、2つ目の質問以降は問題カードを裏返す必要があります。2つ目以降のイラストに少し関連する社会性のある質問です。
ナレーションのコツ
ナレーションでは、問題カードに書かれた4コマのイラストに沿った解説を。イラストは起承転結になっており、ナレーションの言い出し部分は問題カードで指定されています。
2分間の制限時間から考えて、1コマにつき2文か3文を目安にしましょう。決して難しい表現や言い回しを使用する必要はありません。重要なのは沈黙を作らずに話し続けることです。しかし、2分間話し続けることは簡単なことではありません。そこで、それぞれのコマに描かれた情報を瞬時に読み取り、説明する練習をしましょう。
【1】状態・状況の説明
コマに描かれた状況や主人公の状態(行動)などを説明します。
コマの前後関係や全体のストーリーとは関係なく、コマから読み取れる情報をそのまま説明するだけです。そのため、まずは状態・状況の説明をすることをおすすめします。
【2】会話説明
会話をしているコマの場合、誰が誰に話をしているのかを説明します。
その際、コマの状況や全体のストーリーから、何についての会話か、どのようなことを言っているのかも説明しましょう。
会話説明では、「say A that ~(Aに~と言う)」「talk about ~(~について話す)」「explain to A about ~(Aに~と説明する)」「ask A to do ~(Aに~するように頼む)」「complain to A that~(Aに~だと苦情を言う)」など、会話に頻出する表現をいくつか覚えれば本番で困ることはないでしょう。
【3】感情説明
登場人物の感情を説明します。
感情説明の場合も、会話説明と同様に感情表現をいくつか覚えることで対応できます。
例えば、「be disappointed with ~(~にがっかりしている)」「be concerned about ~(~を心配している)」「get irritated(いらいらした)」「be upset(うろたえる)」「seem tired(疲れているように見える)」など、感情を表す形容詞と、それらと組み合わせることのできる動詞、対応する前置詞を覚えます。
質疑応答のコツ
1つ目の質問は問題カードに直接関係のある質問ですが、多くの場合は、自分が4コマ目の人物ならどう思うか、何と言うか、といった質問です。
ナレーションのコツで述べた会話説明や感情説明の練習をしていれば、難なく答えられるでしょう。
2つ目以降の質問では、多くの場合、YesかNoで解答できる質問です。まずは、はっきりと是非を述べ、その後に根拠を述べましょう。長々と答える必要はありません。一貫した論理性を持って簡潔に短く答えましょう。
もし質問文が聞きとれなかった場合は、「I beg your pardon?(恐れ入りますがもう一度お願いします。)」と言ってもう一度質問してもらいましょう。すぐに答えが浮かばなかった際の時間稼ぎとしても使用できます。
何度も聞き返すのは当然減点対象になりますが、2回までなら減点はされません。質疑応答においても沈黙を作らないことが大切です。
おわりに
英検準1級の二次試験「面接」は、英語でコミュニケーションを取ろうとする姿勢と、表現能力が試される試験です。多少のミスは気にせず、とにかく相手に表現したいことを伝えようとするか否かが合否を分けるでしょう。
二次試験前日まではしっかりと対策を行いますが、本番直前は「5人に4人が合格する」ことを念頭に置いて、心に余裕を持って面接に臨んでください。
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スタディ・タウン学び情報局 編集部

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