独学する受験生と、予備校や塾に通う受験生との違いは「学習環境」にあります。
予備校や塾では、勉強に適した静かな環境、および疑問点を解決してくれる人的な環境が整っています。また、教材についても志望校や目標に応じ、最適なものが用意されるでしょう。
一方、独学する受験生は、予備校や塾に通うライバルが享受しているこのような「学習環境」を、自らの手で揃えなければなりません。
そこで今回は、独学で大学合格を目指す方に向け、環境を整え、効率よく勉強を進めるためのポイントをご紹介します。
大学合格に向けた独学勉強法のポイント
【1】勉強時間と場所の確保
予備校や塾に行けば、強制的に勉強時間が確保されます。一方独学の場合には、学習時間を自分で確保しなければなりません。
具体的には「平日の場合、授業が終了してから学校の自習室や図書室で下校時刻まで勉強し、帰宅後は9時から11時までは自室で勉強する」といったように、どの時間、どの場所で勉強するかを明確に決めておくと、勉強へのモチベーションが高まります。学校の時間割を放課後や休日まで拡大して考えると、生活リズムの中でバランスよく各科目の学習を進めることができるでしょう。
家ではなかなか集中できないという方には、外で勉強する時間を多めに設定し、自宅学習は単語帳を眺める程度に留めることをおすすめします。また、机に向かった際、無為に時間を過ごしてしまいがちとなる方は、「この教科のこのページまで勉強する」など、より短期的で明確な目標を設定すると良いでしょう。
【2】頼れる人間関係の確保
独学の場合には、勉強における疑問点を解決してくれる人との関係を、自ら構築しなければなりません。学校の教師や親しい友人など、周りの方とのネットワークを強固に保つことが重要です。
学校の教師に対しては、普段の授業後に質問に行くなど、積極的に面識を深めておきましょう。自分の弱点や得意分野について、普段の試験や授業を通して理解してくれている教師は、予備校や塾の講師以上に心強い存在となります。
また、友人の場合は「互助関係」を大切にしてください。周囲のクラスメイトは、自分と同じ受験生です。そのため、教師の場合のように頼り切ることは控えましょう。苦手な数学をカバーしてもらう代わりに、得意な国語を教えるというように、「お互いに教え合う」という関係を築いてください。他人に理解できるように説明をしていく中で、自分の知識もますます深まっていきます。
【3】適切な教材の確保
冒頭で述べた通り、予備校や塾に通う場合には、各学習者の目標に合わせた教材を講師側で準備してもらうことが可能です。しかし独学の場合には、自分の勉強に適切な教材を、自ら用意しなければなりません。
集める際には、前項の人間関係を頼り、周囲の意見を仰ぐと良いでしょう。友人に各参考書などの使い心地を聞くことはもちろん、経験豊富な学校の教師から、おすすめの教材や、弱点強化のための独自教材をもらうと言う手段もあります。
また、独学で受験勉強を進めたいが、上記のような学習環境を整えることができないと言う方は、e-ラーニングの使用も検討してみてはいかがでしょうか。
自分のペースで学習を行えるだけでなく、映像や音声を用いた理解度別の教材により、効率的に知識を深めていくことができます。
おわりに
独学で大学合格を目指す方に向け、場所・人・教材の3つの観点から、適切な学習環境を整えるためのポイントをご紹介しました。
独学の成否は、自分の周囲に眠っている「学習資源」を最大限に活用できるかどうかにかかっています。尻込みせず、貪欲に知識を得るべく行動することが、大学合格への第一歩と言えるでしょう。

スタディ・タウン学び情報局 編集部

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