現在、日本の大学教育は男女共学が一般化しています。昨今の合併・統合による総合大学の増加も一因と考えられるでしょう。
男女共学が一般化する反面、一貫して女性のための教育を進めてきた女子大の数は減少傾向にあります。しかし数が少なくなったとはいえ、女子大の魅力までもが目減りしたわけではありません。
今回は、日本社会を支える貴重な人材を輩出する学び舎である女子大の魅力についてご紹介します。
就職に力を入れる女子大
女子大最大のメリットは「就職サポート力」の高さではないでしょうか。第2氷河期ともいえる厳しい就職戦線の中、女子大の多くが就職活動をサポートする機関の設置に力を入れており、卒業後の学生の将来もバックアップしています。
女子大の中には、70回以上の就職関連のセミナーやイベントをカリキュラムに取り入れ、就活をバックアップする大学もあります。また、別の女子大では、就職サポートのために「キャリアセンター」を設置しています。そして課授業、正課外授業、講演、イベントなどさまざまなプログラムを連動させ、就職の斡旋にとどまらず、それぞれの学生のビジョンに基づいたキャリアデザインをサポートしています。
女子大は「女子力」の生まれる場
共学の場合、男子がサークル活動などのリーダーシップを取り、女子はサポート役に回る傾向にあります。
しかし女子大では女子自らがリーダーシップを取り、さまざまな活動に取り組むことが可能です。女子大でのキャンパスライフを通じて、例え嫌なことであっても果敢に挑戦する意欲やコミュニケーション能力を身につけられるでしょう。
また、マナー教育を徹底している女子大も数多く見られます。学生同士や教職員、来客に至るまで、学内で出会う人々に対して挨拶することをルールにしている大学もあるほどです。
明るく元気な挨拶はマナーの基本。
日頃から社会人として通用する人材や資質が育まれる場として、女子大は貴重な存在と言えるでしょう。
女子大の特色を生かした教育への取り組み
ある女子大では、「女子大は一生涯の大学」をモットーに、単に知識教育だけでない「生きる力をクリエイトする教育」を提唱しています。また、この大学では英語教育を充実させ、会話力だけでなくプレゼンテーションやディスカッションもできる「仕事で使える英語力」を養成するカリキュラムを実施しています。現代のニーズに沿った実践的な教育は、内外から高い評価を得ています。また、ある女子大では「仕事と人生」と銘打ったカリキュラムを展開。授業を通じてより社会人としてふさわしいビジョンを描けるようにしています。
女子大のデメリットとは?
女子大には様々なメリットが挙げられますが、デメリットも存在します。それは、女子だけの場であるため「閉鎖的な空間」のイメージを持たれてしまうということです。「秘密の花園」と言うとイメージしやすいかもしれません。加えて、「女子大は世間慣れしていないお嬢さんが多い」というイメージも世間に根強く残っています。そのため、共学の総合大学の方が就職に有利と思う方も少なくありません。
しかし、女性の社会進出は自明の理。各産業分野で女性は大いに活躍しています。イメージに囚われず、キャリアを積んで活発に行動できるならば、女子大は学生にとっても親にとってもきっと魅力的な場所になるでしょう。
おわりに
共学にはないオリジナルなカリキュラムを組み、教育から就職まで一貫したサポートシステムを持つ女子大。社会に出ても実際に活かすことのできるマナーを体得できる学びの場として注目を集めています。小規模教育ならではの密な教育から生まれる数々の魅力を持つ女子大は、大学選びの選択肢の1つとしても常に気にとめておきたい、希少価値のある存在ではないでしょうか。
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スタディ・タウン学び情報局 編集部

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