2015.05.17大学受験

対偶証明法と背理法は同じ?混同しがちな2つの証明法の違いとは

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対偶証明法と背理法の違い数学には、さまざまな証明法が存在します。そのため、証明問題にあたる際には、そのように無数にある証明法の中から、適切なものを選ばなくてはなりません。

今回は、中でも特に混同しがちな「対偶証明法」と「背理法」の違いについて、ご紹介します。

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対偶証明法と背理法とは

間接証明法対偶証明法と背理法は、どちらも「間接証明法」と呼ばれ、混同してしまう方も少なくありません。

対偶証明法とは、「PならばQ」といった命題を直接証明することが難しい場合に、「対偶が真なら命題も真」であることを利用し、「QでないならばPでない」ことを証明する方法です。

一方「背理法」とは、「~がPであることを証明せよ」という問題に際し、「Pでない」と仮定した場合に起きる矛盾を見つけることで、「Pである」ことを証明する方法です。

言葉だけでは多くの方にとって分かりづらいと思われるため、以下では例題を交えつつ、より詳細に説明していきます。

 

対偶証明法の使い方

対偶証明法まずは対偶証明法を用いながら、実際に例題を解いてみましょう。

 

基本的な知識の確認となりますが、

「PならばQ」という命題に対しては、

 

・逆「QならばP」

・裏「PでないならばQでない」

・対偶「QでないならばPでない」

 

があり、命題と対偶の真偽は一致し、裏と逆の真偽が一致します。

 

対偶証明法では、命題の真偽を証明するために対偶の証明にあたりますが、その際「対偶を正しくとること」を心がけなければなりません

 

具体的には、以下の例題を見てください。

 

【例題1】

整数m,nについて、mnが奇数ならば、m,nともに奇数であることを証明しなさい。

 

【解き方】

この命題の対偶は

「整数m,nについてm,n少なくとも一方が偶数ならば、mnは偶数である」

 

となります。

最初の命題の「m,nともに」の部分に注目してください。対偶をとる際は、この「ともに」も否定しなくてはいけません。よって「m,n少なくとも一方」と言い換えます。

 

【例題1の証明】

m=2k(kは整数)と置くと、mn=2kn ゆえにmnは偶数である。

nが偶数の場合も

n=2l(lは整数)と置くと、mn=2ml ゆえにmnは偶数である。

 

よって対偶が真となり、命題は証明されました。

 

続いて、不等号を用いた問題も解いてみましょう。

 

【例題2】

x+y≦1ならばx≦1であることを証明しなさい。

 

【解き方】

この命題の対偶は

x>1ならばx+y>1である。

 

この時もやはり気をつけなくてはいけないのが、≦ が > となっている点です。

 

【例題2の証明】

x>1のときx>1

y≧0なので、x+y>1

 

よって対偶により命題は証明されました。

 

「ともに」や「かつ」、そして不等号に気を付けつつ、対偶証明法を有効に使いましょう。

 

背理法の使い方

背理法続いて、背理法について例題を用いてご説明します。

背理法の利点としては、必ずしも「PならばQ」といった形を必要としないことがあげられます。

「Pである」ことを証明する際、「Pでない」場合に起こる矛盾を指摘し、命題を示すというロジックです。

 

早速ですが例題を解いてみましょう。

 

 

 

【例題3】

自然数a,b,cについて、a2+b2=c2 が成り立つ時、a,b,c少なくとも1つは偶数であることを証明しなさい。

 

【解き方】

この問題は、「PならばQ」という形になっていません。

そのため、背理法を用いながら、「a,b,c全て奇数」だと仮定した際の矛盾を探します。

 

【証明】

a,b,cが奇数だと仮定した時、

a2,b2,c2も奇数

よってa2+b2は奇数+奇数で偶数となるのでa2+b2=c2に矛盾する。

ゆえに、a,b,cのうち少なくとも1つは偶数である。

 

「少なくとも1つは」の部分がネックとなりそうな問題でしたが、背理法を用いて解きやすい形を作ることが出来ました。

 

また、背理法は「PならばQ」という形をとる問題も解くことが出来ます。

先ほど対偶証明法を使用した例題2を、今度は背理法で解いてみましょう

 

【例題2】

x+y≦1ならばx≦1であることを証明しなさい。

 

【例題2の証明】

x>1であると仮定すると

x2>1 また、y2≧0 なのでx+y>1これはx+y≦1 に矛盾する。

よってx+y≦1ならばx≦1である。

 

背理法によっても、例題2をスムーズに証明することが出来ました。

 

おわりに

対偶証明法と背理法の違いと使い方についてご紹介しました。

直接証明することが難しいと思われる問題にあたった際、対偶を書き出す、あるいは「~でない」と仮定してみる癖をつけましょう。スムーズな道筋を見つける事さえできれば、比較的簡単に解き進められる点も証明問題の特徴です。

対偶証明法と背理法の両方を身につけ、試験ではロスなく問題を解いていきましょう。

 

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