2015.06.02大学受験

【高校化学の基礎】物質とは何か?物質を構成する粒子「原子・イオン・分子」

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物質を構成する粒子高校化学では、最初に「無機化学」を学習します。そして、この「無機化学」で学ぶ、物質の成り立ちや変化の様態などに関する内容は、後の発展的な「有機化学」などにおいても不可欠な知識となります。

中でも今回取り上げる「物質」という概念は、高校化学を通して特に重要となる単元です。そこで今回は、「物質」の基本ともいえる「原子・イオン・分子」について、分かりやすくご紹介します。

 

すべての基本、原子

原子「原子」とは、「物質」を構成する基本単位です。

水素なら「H」、マグネシウムなら「Mg」といったように、原子には、各々を表す記号が割り当てられています。そして、周期表における原子の並び方は、原子の重さや構成によって決められています。しかし、そもそも「原子の重さ」とは、どのように決められるのでしょうか。

原子は中性子と陽子、電子から構成されています。この内、中性子と陽子が構成する「原子核」が、各原子の重さを決めます。つまり、中性子と陽子の数の和が、「質量数」と呼ばれる原子の重さとして示されているのです。

 

また、詳しくは「イオン」の項で解説しますが、電子については「原子を中性に保つ働きをしている」と理解してください。中性子はその名の通り電気的に中性ですが、陽子はプラスの電荷を持っています。このプラスの電荷を中性に抑えるために、各原子には陽子と同数の電子が存在しているのです。

 

安定した状態を求める、イオン

イオン電子は、原子核の周りを飛び交っています。このとき、各電子は無秩序ではなく、いくつかの層に分かれて周回しています。

また、各層には内側からK殻、L殻、M殻・・・・・・と名前がついており、内側からn番目の層にいられる電子は最大2n2個までです。したがって、K殻には2個、L殻には8個、M殻には18個までの電子しか存在することができません。

そして、K殻しか持たない原子を除き、最も外側にある殻に電子が8個詰まっている状態の原子を指して、「安定的である」と言います。

 

例えば電子を9個持つフッ素「F」について考えてみましょう。

電子が9個あるとは、K殻に2個、L殻に7個の電子があることを意味しています。L殻は最大8個まで電子を詰めることができるため、フッ素はあと1個の電子をどこからか受け取って初めて、「安定した状態」になります。そして、この「電子のやり取りを通して安定した状態」となった原子を、「イオン」と呼ぶのです。

イオンには、陰イオンと陽イオンの2種類があります。陰イオンとは、フッ素のように、電子を受け取って安定するイオンのことです。対して、陽イオンとは、マグネシウム「Mg」や鉄「Fe」のように、余った電子を放出して安定するイオンのことです。このとき、電子を1個受け取ったフッ素は「F」(フッ素イオン)、余分な電子2個を放出したマグネシウムは「Mg2+」(マグネシウムイオン)と表されます。

また、すべての物質がイオンとなるわけではありません。もともと殻いっぱいに電子を持っている原子、すなわち周期表の右端に位置しているHe、Ne、Ar、Kr、Xe、Rnは、イオンにならない「希ガス」と呼ばれる原子です。

次の分子に関する項目を理解するためにも、この「原子がイオンになる性質」を覚えておいてください。

 

原子と原子の結合、分子

分子陽イオンの原子と陰イオンの原子が静電気的な力により引き合い、結合する場合があります。そして、このような原子の動きを「イオン結合」と呼びます。

具体例として、食塩としてもお馴染みの塩化ナトリウム「NaCl」で考えてみましょう。

ナトリウム「Na」は、通常電子を1個放出してイオン化しているため、「Na+」の状態にあります。他方、塩素「Cl」は電子を1個受け取り、「Cl」にイオン化しています。

塩化ナトリウム「NaCl」では、これら「Na+」と「Cl」が磁石のように引き合い、イオン結合が行われているのです。

また、上記のイオン結合とは別に、足りない電子を求めている非金属同士が、互いの電子を共有しようと結合する場合を「共有結合」と呼びます。共有結合をとっている物質としては、水「H2O」や二酸化炭素「CO2」が代表的です。

無機物から有機物まで、現実に存在するほとんどの物質は、分子によって表すことができます。例えば、最近燃料として注目されているメタンハイドレードのメタンは「CH4」、アルコールと一般的に呼ばれるエタノールは「C2H5OH」、さらに、お酢でお馴染みの酢酸は「CH3COOH」と表すことができます。

 

おわりに

物質の基本となる、原子・イオン・分子の概要について、解説しました。

今回ご紹介した内容は化学の基礎の基礎であり、後の単元では上記の知識を駆使しながら、現象について正確に理解することが求められます。そのため、物質の基本となる原子・イオン・分子の知識を固めなければ、後の勉強も砂上の楼閣となりかねません。「なぜ」という疑問を原動力に、理解を定着させていきましょう。

 

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スタディ・タウン高校生

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スタディ・タウン学び情報局 編集部

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