2015.06.14大学受験

大学入試改革でセンター試験が廃止!?センター試験に変わる達成度テストとは

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達成度テスト 国公立大学だけではなく、私立大学の多くが採用し、大学入学志願者の7割以上が受けるセンター試験。完全に定着していると言っても過言ではないセンター試験ですが、最近ではセンター試験を廃止し、新たに達成度テスト(仮称)を実施するという動きが出てきました。

なぜ、センター試験は廃止されるのでしょうか。今回は、センター試験の廃止、そして達成度テストについてご紹介します。

 

なぜセンター試験を廃止するのか?

センター試験廃止の理由センター試験は、受験生の基礎的な学力が高校生の段階でどの程度あるのかを測り、大学教育を受けるための能力や適性を多角的に判断するためのものです。センター試験がスタートしてからさまざまな改定を重ねながら現在に至っており、問題の内容や制度自体が高い評価を得ています。

しかし、さまざまな問題が指摘されるようになってきたことも事実です。

大きな問題として挙げられているのは1回の試験で合否が決定してしまうことです。当日の体調や試験前のヤマが当たったなど、運が結果に大きく影響することもあるのです。

また、運営上の問題もあります。センター試験では、各科目の平均点が60点になる問題の作成が目標とされています。しかし科目が多いため、平均点をそろえられる問題の作成が非常に難しいとも言われています。また、難関大学を志望する受験生の学力が高く、センター試験の難易度が低い、選抜の要件を満たしていない、といった意見もあるようです。

さらには、学生の深刻な学力低下を引き起こしているのでは、という意見もあります。受験勉強という特殊な学習に特化したため、「課題解決に必要な思考力や判断力が養われない」という状況が生まれているのです。OECD(経済協力開発機構)による国際的な調査でも、数学的リテラシーにおける日本の順位は平成15年に第1位から陥落して以来、毎年下降しています。

以上のように、社会状況の変化や実施にあたっての負担増などの問題も大きく、制度そのものや運営が限界にきていると言われているのです。

そこで、政府が最重要課題の1つに掲げる教育再生の一環として、大学教育の改革、制度の見直しなどが議論されました。そして提言されたのが「高等学校教育と大学教育との接続・大学入学者選抜の在り方」です。

その中で、センター試験に代わる「達成度テスト」の実施が打ち出されました。

まだ不確定な部分も多い達成度テストとはどのようなものなのでしょうか。

 

達成度テストとは?

達成度テストまだ議論の続く達成度テストですが、現在分かっているポイントは「基礎レベル」「発展レベル」の2種類があることです。

基礎レベルは、生徒が高校教育の基礎的な学習の達成度を把握し、自らの学力を証明できるようにするレベルです。

一方発展レベルは、基礎レベルを踏まえた上で、大学教育を受けるための「主体的に学び、考える力」などの能力を測ることが目的のレベルとされています。また、これまでのセンター試験の「教科型」に加え、教科横断的な「合教科・科目型」科目や教科の枠を超えた「総合型」が導入される予定です。

また、達成度テストの内容はまだ確定していないようですが、以下のような話し合いが行われています。

・思考力、判断力、表現力といった技能の活用力知識、そして高校生活を通じて育成される汎用的な能力の測定を重視する。

・教科型の出題は、基礎レベル達成度テストとの関係や、教科・科目数などを考えて検討する。

・知識偏重の1点刻み選抜からの脱却を図るため、専門的に検討する。

・テストの形式はマークシート方式が原則で、一部記述式。

・試験は年間2回程度実施する予定で、複数のテスト結果の中で最も良い成績を大学に提出できる。

大学側での判定の仕方については、受験生の成績を点数ではなく幅のある段階評価で判定すること、テスト結果は基礎的なものとし、面接や高校生活でのさまざまな活動を評価して合否を判断することになりそうです。

 

達成度テストのメリット・デメリット

達成度テストのメリット・デメリットセンター試験の制度そのものの問題点を改善するものとして構想された達成度テストですが、導入には当然メリットもデメリットも混在しています。

考えられるメリットは次の通りです。

・基礎的な学力を正確に把握できる。

・テストでの失敗や反省をすぐに活かせる。

・1年に複数回受験できるため受験生にとってはチャンスが広がり、運営側は負担を分散できる。

・主体的に学ぶ学生が多くなる。

・高校の飛び級や早期卒業も可能になる。

 

逆に、達成度テストのデメリットとして考えられることは次の通りです。

・高校入学からすぐにテストの準備が必要となり、勉強以外の活動が難しくなる恐れがある。

・教育内容の見直しや問題作成にかかる負担が大きい。

・受験回数が増えるため、受験生の金銭的負担が大きくなる。

・現役受験生と比較して、浪人生の受験が不利になる。

 

おわりに

まだまだ検討の余地がある達成度テストですが、センター試験が見直され、新しい試験制度が導入されることはほぼ間違いありません。これから先大学受験を考える子どもたちにとっては、達成度テストなどの新しい試験制度によって、求められる学習方法も大きく変わる可能性があります。教育界の動向に常に関心を持ち、注意するよう心掛けましょう。

 

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スタディ・タウン学び情報局 編集部

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